人気のプチ整形は米国のアラガン製ボトックスブログ:21-12-31
「背中を洗ってくれないか」
と、お父さんに言われた。
このお父さんというのは、実は妻のお父さんである。
ミーは一瞬戸惑ったが、
「え?!あっ!はいっ」
と言いながらタオルを構え、お父さんの背中にあてがった。
初めてお父さんの背中というものに触れた。
なんか丸っこくて大きくて、何だかゴツゴツしている。
上手に洗ってあげようと思えば思うほどうまくいかない。
タオルがねじれてしまう…
今度はお父さんがミーの背中を洗ってくれるらしい。
ミーは静かにお父さんに背を向ける。
お父さんは、なんていうか、力加減を知らない。
すごく力強くて、体についている必要なものまで
洗い流されてしまいそうな感じ。
思わずミーは、身をよじってしまった。
「すまん」お父さんは申し訳なさそうに、
「息子の背中を洗うのは難しいな」と言った…
ミーは物心のついたころから、
女手ひとつで育てられてきた。
我が家にお父さんがいないことを悲しがらなかったのは、
お母さんの育てかたが上手だったからだと思う。
溢れんばかりの愛を注いでくれたので、
ミーはとても幸せだった。
とは言え
お父さんのことを思わなかった訳ではない。
ただ、そのときミーがイメージするものは
どれも好感の持てないものばかりだった。
無口!ガンコ!厳しい!
正直、「お父さんは怖い」という印象しかなかった。
そんなミーに父ができたのは、
ミーが結婚をしたからだ。
妻のお父さんは、ミーにとって不思議な存在だった。
格好なんてつけない。不器用だけどまっすぐ。褒められると照れ隠しする。
大きなお世話なことばかりする…
ミーは、お父さんというものに対する印象が
まるっきり変わった。
川元弓子
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